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釣れたトラフグの行方と顛末。捌いてもらうことはできるのか?調理編。



 釣れて嬉しい魚の中で最も対処に困る魚の一つがフグだろうね。


実際困っていたんだけど、ただのフグならさっさとリリースしていたものを2kgクラスのトラフグともなるとやすやすとリリースするなんて実にもったいないじゃない。


どうするどうするなんて言っている間に下船が始まって、クーラーボックスに入っているトラフグを眺めるなり途方に暮れてしまったんだけど、もはや凍り付いているトラフグをリリースなんて選択肢は無くなっちゃったよね。







食べるしかないか・・・と思って同伴と捌いてもらえるか店に片っ端から電話してみたものの「あ~うちはやってないね」という店ばかりで取り合ってもくれない。


~やるわけないだろう~と鼻から相手にしてくれもしないチェーン店はさておき・・


最初は“フグ専門店”に電話してたんだけど、フグ専門店であればあるほど捌いてくれないみたいで、“なぜ捌いてくれないんだろう?”という疑念がふつふつと沸いていた。


別に“ただ”でやってくれって言ってるわけじゃないんだから、そっちが「いっちょやってやろうか!」なんて気前よく言ってくれれば「あは~!」なんて言って「じゃぁ言い値でいいんで捌いちゃってくださいよ」とこっちも財布の紐が緩むっていうのにさっ。


まぁ店側からしたら面倒だし、内臓の処分もあるし、一見さんだし、ってことで毛嫌いされてるんだろうなぁ・・・


年に1回くらいはこういう対処に困る謎のお問い合わせが店にかかってくるのかしら。


最終的に“フグ専門店”から“寿司屋”まで拡大して電話してみたものの良い回答は得られず。


いよいよ困り果ててトラフグにケチまで付けだそうかという寸前で、同伴が電話した寿司屋からなにやらよさそうな雰囲気の回答が。


なるほど聞き耳をたてていると、どうやら〇000円で捌いてやってもいいよということらしい。


0がもう一つ増えちゃったらアレだけど、それくらいなら良心的だな、ということで選択肢がなかった我々はそこで捌いてもらうことに。


いやはや、とりあえずトラフグを食すことができることになってよかったよかった。





今回我々がお世話になったお店は、東京は大田区池上駅にある老舗寿司屋“武寿司”さんである。







いざお店にトラフグを持っていくと、店主の方はいなかったが、女将さんらしき人が出てきて気前よくトラフグを受け取ってくれた。


その後お店から電話があり、再度お店に伺うと店主さんが出てきて見事に捌かれたトラフグとご対面することに。


切り身、アラ、ヒレ、カワと余すことなく捌かれたトラフグは綺麗に小分けされて袋に入っていた。


いやぁ武寿司さんのお力添えが無ければ我々がトラフグを食すことはできなかっただろう、快く引き受けてくださった武寿司さん感謝の意を表したい。




 そうして意気揚々と持ち帰ったトラフグは・・・


まずは定番のてっさ(刺身)に。





なるべく薄く切って並べてみたがお店のようにはいかず。


ポン酢とモミジオロシでいただいた。


やみつきになりそうな触感と、ほんのりとした甘み、臭みは一切なく絶品だった。



お次はトラフグ鍋。







もちろんのことアラで出汁をとり、それ以外の余計な調味料などは一切加えていない。


アラから出た上品な出汁と、プリプリとした身が合わさってこの上ない優しい味に。


化学調味料だらけの鍋なんぞこの後に食べたら舌がしびれるだろうね。



カワは湯引きして刺身でいただいた。





腹、背、アゴとカワの部位で触感が変わり、面白い味わいだった。



ヒレは同伴が炙って酒を加え、ヒレ酒にしたようだ。




いやぁ、これだけトラフグを堪能しようとしたら都内の料亭でいくらすることやら・・・


釣ったワタシの腕と、捌いてもらった店にあっぱれですわ。




 ちなみに、トラフグを食した翌日オオアジも食したのだが、これまた絶品であった。





天然モノなのにこれでもかというくらい脂がのったアジの刺身。


養殖魚に見られがちな脂の臭みは無く、シマアジに迫ろかというレベルの上品さだった。



そして意外にも“一番美味かった”のではないかと評されたアジフライ。





半切り身で通常の姿アジフライの倍はあろうかというビッグサイズ。


開きにして姿で揚げたら多分皿に収まらないね。


画面では伝わりずらいが、厚さが異常にあって、一口食べたら笑顔がこぼれない人はこの世にいないと思われる。





 結局マダイは釣れなかったけど、マダイ以上に贅沢な食卓になったんじゃないかな。


ほんと、トラフグ リリースしなくてよかったぁ・・・


そして武寿司さん、本当にありがとう。



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